防犯カメラの基礎知識|選び方や種類・監視カメラとの違いまとめ

防犯カメラは、大型店舗や銀行だけでなく、駐車場や一般市民の自宅にも設置されるようになりました。

カメラの種類や設置場所によって、撮影される映像や防犯効果に差が出ます。

防犯カメラの種類や選び方について解説しましょう。

監視カメラとの違いについても説明します。

防犯カメラの目的

防犯カメラは、窃盗や暴行などの犯罪を防ぐことが目的です。

防犯カメラがあれば、犯意を持つ者も、犯行の一部始終が録画され犯人の特定につながると考えて犯行を躊躇うため、犯罪を抑止できるでしょう。

商品の万引きを防ぐため商店の内部に設置されるほか、車上荒らしという窃盗に加え、車のタイヤをパンクさせたりボディに傷をつけたりする器物損壊罪を防止するため、駐車場に防犯カメラを配置することも少なくありません。

空き巣を防ぐため、自宅に防犯カメラを据え付ける家庭も増えました。

いずれにせよ、犯意を持つ者を躊躇させるためには、防犯カメラを目立つ場所に設置することが必要です。

防犯カメラの種類

防犯カメラには、様々な種類があります。

まず、その形状については、ビューレット型(バレット型)・ボックス型・ドーム型の3種類がメインだと言えるでしょう。

ビューレット型(バレット型)は、動画撮影カメラに覆いが付いていないタイプで、一目見てカメラだとわかります。

防水性・耐久性の高い製品も多く、屋外で風雨にさらされても、故障しないものが販売されています。

ボックス型はハウジングと呼ばれる箱にカメラを入れたもので、カメラを覆うハウジングによりカメラが風雨や衝撃から守られる構造になっているのです。

ドーム型は、半球状のカバーの中にカメラが搭載されているタイプで、スモークレンズを使ってカメラがどこを向いているのかわからないように工夫された製品が主流です。

ドーム型防犯カメラが設置されていると、ドームを中心に360度の周囲が撮影されている印象を与えるため、防犯効果も高いと言えるでしょう。

電源については、電池式のものと交流電源から電気を供給する2種類のタイプがあります。

屋外の場合は電池式が便利ですが、一定期間ごとに電池を交換しなければなりません。

防犯カメラが撮影する映像は、カメラに接続された録画機内にあるハードディスクか、カメラ内にセットされたマイクロSDなどに保存されます。

いずれも自動的に上書きされるタイプがほとんどですが、マイクロSDに録画された映像を見るためには、カメラからマイクロSDを外すか、カメラにパソコンを接続しなければなりません。

また、録画機本体とカメラをつなぐコードが必要な有線のタイプと、電波で映像を録画機に送信する無線のタイプの2種類があります。

有線のタイプはカメラから録画機まで長いコードが必要で配線に手間取ることもありますが、他人に傍受されて録画情報が洩れるリスクが小さいでしょう。

このように撮影される画像は、録画機のある場所だけでなく、インターネットを介して遠隔地からも見ることができるタイプも増えています。

IDとパスワードを知らないと映像情報にアクセスできないため、情報がリークする危険性も低いでしょう。

スマホがあれば、どこからでも映像を確認できるので、自宅を長期間留守にする際などに役立ちます。

もっとも、設置現場を撮影・録画しなくても防犯カメラが存在するだけで防犯効果があると考えれば、ダミーカメラでも十分と言えるでしょう。

ダミーカメラとは、防犯カメラの形をした偽物で、撮影や録画はできません。

ただし、通電していることを示すランプが点いたり、夜間に赤外線を発しているかのように赤く輝くダミーカメラもあって、その精巧な造りから本物と見分けがつかない製品も多く販売されています。

防犯カメラの設置場所

防犯カメラを設置する際には注意が必要です。

室内や自宅の庭を撮影するだけなら問題ありません。

しかし、自宅の前面道路を含むエリアに防犯カメラを向ける場合には、他人の家の窓や敷地内などが撮影範囲に入らないように気を配らなければなりません。

前面道路の通行人が映ってもかまわないものの、他人のプライバシー侵害となるような場所が撮影されないよう配慮しましょう。

防犯効果を高めるため、目立つ場所に設置することが好ましいとはいえ、大型の防犯カメラを玄関正面や人通りの多い箇所に設置すると、家全体が威圧感のある雰囲気になってしまうこともあります。

空き巣が侵入を狙いやすい勝手口や、不法投棄されたりしやすい裏庭などを選んで設置しましょう。

防犯カメラの選び方

防犯カメラの選び方には、様々な着眼点が必要です。

まず、設置場所の電源確保の観点から、電池式にするか交流電源式にするか考えなければなりません。

また、長時間の録画が必要なら、マイクロSD方式ではなく、録画機のハードディスクに保存するタイプが望ましいでしょう。

1テラバイトの容量を持つハードディスクであれば、カメラ4台の映像を1ヶ月ほど保存できます。

映像の鮮明さを求めるなら、200万画素以上の解析度の防犯カメラを選びましょう。

ただし、50万画素程度でも、モニターの画面が高画質であれば、細部がかなり鮮明に再生されます。

防犯カメラと監視カメラの違い

最後に防犯カメラと監視カメラの違いについて触れておきましょう。

防犯目的の防犯カメラに対して、監視カメラは犯罪者を特定する目的や自然災害を防ぐため河や海を監視する目的のために設置されます。

つまり、監視カメラの場合は犯罪の予防効果を求めないので、ダミーカメラでは意味がありません。

設置場所や目的を考えて最適な防犯カメラを選ぼう

防犯カメラには、形状や録画方式等において様々な種類があり、目的や設置場所に適した製品を選ぶ必要があります。

犯人を特定するのではなく、犯罪抑止が目的であれば、撮影や録画ができないダミーカメラでも効果があるでしょう。

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