多くの空き巣は実行に及ぶ前、ターゲットとなる家の下見をしています。
そして、自分だけに分かるマーキングをしておき、タイミングを見計らって侵入するのです。
この記事では、空き巣の前兆であるマーキングについて解説します。
空き巣が行うマーキングとは?
そもそもマーキングとは何か?
犯行に及ぶ前、空き巣は侵入しやすい家、高価なものがありそうな家庭をリサーチしています。
そして、ターゲットに定めた住宅に対し、玄関やポストなどにこっそり、自分だけが分かるしるしをつけます。
このしるしが「マーキング」です。
マーキングは家族構成、生活レベルなどの重要な情報を意味しており、空き巣が出現する前兆だといえるでしょう。
マーキングされてたら消した方がいいの?
もしマーキングされていたら、写メなどを撮ってすぐにマーキングを消すようにしてください!
そのままにしておくよりマーキングを消された方が空き巣も用心深い家と警戒するので防犯的にも必ず消しましょう。
マーキングの主な種類を紹介
シールを使う方法
シールを使う方法は多くの空き巣が用いる手口です。小さなシールを住宅の目立たない場所に貼り、マーキングします。
シールは形や色によって意味が決められており、犯行グループ内で共有されています。
たとえば、赤色は「独身女性の家」、青色は「高齢者の家」といった具合です。
シールそのものは、一般の文具店で販売されているような、普通の物です。
しかし、空き巣にとっては多くの情報を含んでいることも多く、下見をされている証拠だといえます。
玄関の郵便受けのところに謎の青いシールが貼られていた。
何かのマーキング?((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル pic.twitter.com/2LEPIop8F4— なっピー (@na_ppiiiii) June 14, 2017
アルファベット
一文字だけアルファベットが書かれているのも、マーキングの一種です。
「M」なら「男性が住む家」、「F」なら「家族で住んでいる家」など、意味が決まっています。
どのアルファベットが何を表すかは、犯行グループによって異なります。
自分のとこにもありましたわ、空き巣マーク。http://t.co/WCoaBdTdde pic.twitter.com/MGoa4PBBYM
— 七瀬 (@nanase_sep) June 2, 2015
記号
アルファベットや数字だとマーキングが気づかれやすいので、記号を用いる空き巣も少なくありません。
これらの記号は、素人が見ると無意味な模様のようです。
しかし実際には、侵入の難易度など、住宅に関するさまざまな情報を伝えています。
見やすいように拡大してみました。
空き巣のマーキング例の一覧。#防犯 #空き巣 #マーキング #泥棒@mo_ka38la_keiko pic.twitter.com/DmKEa26TLg— 茄椅菰 (Keiko) (@mo_ka38la_keiko) February 29, 2016
空き巣の前兆!見られているポイントや住宅別の前兆を解説
マーキング以外にどのような前兆があるのか
分かりやすい前兆といえば、玄関や壁に書かれたマーキングでしょう。
それ以外だと、「見知らぬ人をよく見かける」のも注意したい傾向です。
近所の人でもないのに、ランニングをしたり、犬の散歩をしたりしている人がいれば、空き巣の下見である可能性も考えられます。
また、夜中に近隣の犬が吠えたり、タバコの吸い殻や不自然な足跡が庭にあったりするのも見逃せない前兆です。
一戸建ての下見
空き巣が一戸建てを下見するとき、近所の人通りや壁の高さなどを調べています。
また、番犬の有無も空き巣にとっては気になる点です。
そのため、下見では空き巣が通行人を装い、周辺をうろつきながら情報を収集しようとします。
また、一戸建ては張り込みやすいため、マーキングでも家族構成や生活レベルを詳しく伝えようとすることが少なくありません。
アルファベットや数字のマーキングを見かけたら要注意です。
そのほか、壁にあえて落書きをしたり、番犬を刺激したりして、家主の反応が敏感かどうかを試してくるのも前兆です。
マンション・アパートの下見
一戸建てよりもマンション・アパートはセキュリティシステムが優れています。
そのため、空き巣にとって侵入が難しい住宅だといえるでしょう。
そのぶん、下見を慎重に行う空き巣もいます。
彼らは訪問販売員や宅配スタッフのふりをしながら情報を収集することも珍しくありません。
そこで見ているのはセキュリティの厳重さ、防犯カメラの位置などです。
マーキングにおいても、侵入の難易度を「〇×」などの記号で表すケースが少なくありません。
侵入が難しい分、郵便物などを見て住人の生活レベルを判断しようとする空き巣もいます。
勝手に郵便受けを触られた形跡があるなら、前兆の可能性を疑いましょう。
空き巣に狙われやすい家にはどのような特徴がある?
一戸建ての場合
狙われやすい家の代表が「死角が多い」ところです。
壁や庭の木など、空き巣が身を潜めやすいポイントが多いほど、侵入は容易です。
また、夜になっても街灯が近くになく、人目につきにくいのもターゲットにされる一戸建ての特徴でしょう。
そのほか、人どおりが少なくて、近隣の住宅から離れたところに建っている家も要注意です。
こうした家では、万が一住人に気づかれたとしても、騒ぎになりにくいので逃走しやすいといえます。
マンション・アパートの場合
洗濯物が出しっぱなしだったり、玄関の外灯がついていなかったりと、「生活感のない住宅」は、空き巣の狙い目です。
また、2階や3階にある住宅も安心はできません。
マンションやアパートの構造上、足場が多いと空き巣にとって侵入しやすくなるからです。
そして、空き巣は防犯カメラや警備員の存在を非常に警戒しています。
逆をいえば、これらの防犯設備、サービスがないと、空き巣はターゲットに入れてくることも珍しくありません。
結果的に、設備が充実していない、古いマンションやアパートが狙われやすいといえます。
前兆を見つけて空き巣の被害を未然に防ごう
空き巣に入られる住宅の多くに、前兆は出現しています。
マーキングなどの前兆を見つけた時点で、戸締りを強化したり、外灯をつける習慣を徹底したりして空き巣対策を施しましょう。
空き巣に「侵入しにくい家だ」とアピールすることで、被害に遭う可能性を抑えられます。
空き巣の防犯対策については「空き巣対策はこれでバッチリ!心理的に嫌がる家を徹底解説!」で解説してますので合わせてご覧になってください。